シュティールHG-164(グーデリアン用)
HG-164はHG-161,162で確立された超伝導リニアホイールシステム、ローリングコクピットシステムをさらに発展させて開発された新型マシンである。第11回大会から投入されたHG-161と第12回大会から投入されたそのヴァージョンアップであるHG-162は当初他のチームに対して多少のアドバンテージを有していたが、続々と投入される新型マシンの性能の前にそのリードは次々に縮まっていき、第13回大会時点では逆にリードされる状況となっていた。事実、ハイネル、グーデリアン共に序盤戦に1度ずつ優勝をあげているが、その後はスゴウのニューマシン、ガーランドとアオイのニューマシン、エクスペリオンに水を空けられている。この状況を打開する為に、ハイネルはシーズン途中からニューマシンの構想を開始し、第12戦に1台のみ間に合わせたのがHG-164である。しかし、デビュー戦はドライバーのミスによって早々とリタイアすることとなり、その真価を発揮したのは翌年第7戦から投入されたHG-165となった。HG-164,165の最大の特徴はコーナーリング時での路面接地面積を自在に変えられる新しいローリングコクピットシステムである。従来のシステムは4輪に支えられたマシン中央部がスイングし荷重バランスを変更するのみであったが、新システムではスイングするコクピット自体に駆動車輪を付け(前1、後2輪)さらにスイング時に後輪の車輪感覚を変更することによって接地面積を増やし、より高速で安定したコーナーリングを可能にしている。これに加え、超伝導リニアホイールも超伝導モータに改良によって駆動効率が向上し、並みのブーストをはるかに凌ぐハイパーリニアを実現、他車に対して圧倒的なアドバンテージを得ることに成功した訳である。
back